Ｍのディナー　サービス面の見直しが急務　吹田市　「焼肉割烹　藤吉　吹田桃山台店」

2008 12/06

大好きだった吹田市の「焼肉の倉」が閉店して、その後に居抜きでオープンした焼肉屋さん「焼肉割烹　藤吉　吹田桃山台店」に行ってきました。
オープンしてまだ間がなかったので少し不安ではありましたが、全くの新規店ではなく、藤井寺や松原ですでにお店を展開していたことと、「焼肉割烹」という文字に惹かれて行ってみました。
結論から先に申し上げますと、非常に不快な思いをし、不満だらけのお店でした。
しかしながら、後から考えるとこの「焼肉割烹」という標榜が「割烹ならこうあるべき」という私の勝手な先入観を生み、このお店に対して不満だけが残ったという結果になったのかもしれません。
今日は最初から最後まで、終始不快な思いをしながら食事をした訳ですが、本来なら私はこういうお店に出会ってしまったらブログには書かずに封印してしまうのですが、このお店に関しては、今後頑張っていただきたいという思いを込めて、あえてありのままの事実と私の感想を述べてみたいと思います。

「ゆっけ」（９００円）
肉質は良いと思いますし、添えられているフランスパンに乗せて食べるのはとても良いアイデアで、美味しかったです。

突き出しはセコガニが出てきました。
このあたりは「割烹」ならではというところでしょうか。

「牛とろ刺身」（１３００円）
びっくりするほど大きな器にちょこんと盛り付けられている演出は嫌いではないです。
むしろ、こういう部分が「割烹」ならではの遊び心という感じがして好感が持てますね。
お肉はとろけるほどではありませんでしたが、甘くて美味しかったです。

「塩たん」（１０００円、写真２人前）
こちらは何故かそれほど肉質はよくなかったです。
岩塩の塊と長次郎の鮫皮おろしを一緒に持ってきてもらったのですが、これはお肉の上でこの塩を削るためのものです。
持ってきた店員さんが見本を示してくれるのですが、素手でもって削っています。
もちろん削る部分は触ってはいませんが、何かちょっと・・・という感じです。
この岩塩は全てのテーブルにひとつづつ出されていて、少し気になったので店員さんに「これは次のお客さんに出すときはどうしているのですか？」とお伺いしました。
すると「アルコールにつけて乾燥させています」とのお答え。
そうだとは思いましたが、それはどこかに記載するか直接説明するかした方が良いのではないかと思います。

「匠盛り」（５９８０円）
メニューには内容の説明が書いていなかったので店員さんにお伺いすると、全く要領を得ない回答で、それでも「これはお得です」ということだけは理解できたので注文してみました。
なかなか見栄えの良い盛り付けですが、目が点に・・・
「ホルモンは入っていますか？」と注文する前にお伺いしたら「ホルモンは入っていません」とお答えいただいたので、

この「てっちゃん」（９００円）と「上みの」（９２０円）を別で注文したのです。
この２品、おもいっきりかぶってるじゃないですか！
分かっていたら別のお肉を注文していたのに・・・
いくら新店とはいえ、お願いですから最低限メニューの内容くらいは把握しておいてください。
好きな部位のホルモンですし、美味しかったからまあよかったですが。

「キムチ盛り合わせ」（８８０円）はオクラや山芋が珍しくてとても美味しかったです。
「上みのから揚げ」（９８０円）もコリコリとした食感で美味しかったです。

こちらのお店では海鮮ものやお寿司も名物のようです。
いくら２貫とタイのお刺身を一つ注文したのですが、始めに出てきたのはいくら２貫とタイの握り１貫です。
店員さんに間違いを指摘して、再度持ってきていただいたのですが、せめてわさびがついたままのタイを乗せないでほしかったですね。
もちろん勿体ないのでそのまま流用していただいても何の問題もありませんが、せめてそうと分からないように盛り付けてほしいものです。
ここは「居酒屋」ではなく「割烹」なのですから。

最後はサービスのお茶とデザートがつきます。
メニュー構成など、近所の予約の取れない大人気焼肉屋さんをかなり意識しているのが端々で分かります。
お肉、野菜、調味料、内装など、ハード面は非常にこだわっているのはよく分かりますが、肝心のソフト面の「サービス」が全く追いついていません。
追加注文のために店員さんを呼んでも「ちょっと待ってください」と言ったきり、待てど暮らせどこなくなり、挙句の果てに別のテーブルの注文を聞いている始末。
この「ちょっと待ってください」が３回もあるとストレスもたまります。
店員さんの数が少なくて回っていないというのも原因ですが、それ以前に「サービスとは何ぞや」という教育が全くなされていないように思いました。
そして、これは書こうかどうか迷いましたが、事実なので書かせていただきますが、最後の会計も計算間違えされていました。
予想の金額とあまりにもかけ離れていたので、「すみませんがもう一度計算していただけますか」とお願いすると、やはり間違っていました。
もちろん指摘しなければそのままですよね。
こんなことがあると全てのお客さんに「先に自分で計算しておいた方がいいですよ」と言いたくなってしまいます。
ここはチェーンの３店舗目なので、「まだオープンしたばかりなので・・・」という言い訳は通用しませんね。
今日の飲食代金は、私がしょっちゅう行くこの近所の大好きな高級焼き肉店と同じくらい食べて飲んで、約２割こちらの方が高かったです。
安いお店ではありません。
北摂地区の美味しいものを食べ歩いている人たちの目は厳しいので、これだけの値段ではそれに見合う満足感がなければリピートは厳しいと思います。
素材にこだわる前にもっと大切なことにこだわることを忘れないで欲しいです。
私の期待しすぎた先入観がいけなかったのかもしれませんが、ここは「焼肉居酒屋」ではなく「焼肉割烹」を標榜する以上、まだまだ多くの課題はありますよ。
お肉自体はとても美味しいですし、「割烹」という高級感と遊び心のある楽しいさを併せ持つ、可能性をもったお店だけに、今後に期待したいと思います。
この北摂の地に根付くお店になって欲しいと心から思います。
頑張ってください！